国内外の文脈と、いま分かっていること。

アート思考の現在地。

どこから生まれ、
いま、どこにいるのか。

アート思考を、教育や仕事へ取り入れたい人へ。五つの文脈を絵で見渡し、気になる問いから研究と実践を読みます。

全体の見取り図を見る ↓
制作途中の粘土の形とスケッチを見比べ、気づいたことを話す二人。
形にして、見比べる。そこから生まれた気づきを話す。
研究の最終確認 内容の更新 今回変わった点を見る ↓

まず、この三つから

いま、三つの視点から捉える。

目的と文脈から、違いを読む。

美術教育、組織の学び、起業、創造のための条件づくり。同じ名称でも、問いの出発点や活動の目的は異なります。国内外の主要文献と実践を、並べてたどります。

提案・実践・研究をつないで読む。

著者が提案した考え方、現場で行われた活動、研究で確認された変化を見分けます。現在地は、広がった使い方と、根拠が積み重なった範囲の両方から捉えます。

自分たちがつくる価値へつなぐ。

見方の変化が、誰のどんな必要に気づくことにつながるか。仕事の改善とともに、これまで想定していなかった役立ち方や価値の可能性も探ります。

全体を見渡す

何を求めて、アートに向かったのか。

五つの文脈を、起点と目的から見渡します。気になる文脈を開くと、活動や確かめ方、原典を読めます。

原典を比較した当社の見取り図です。各場面は理解のための例で、複数の文脈にまたがる実践もあります。

美術館で同じ作品を見ながら、見つけたことと受け取り方を話す二人。

01美術教育・鑑賞

美術を学ぶ中で、考える力を育てる。

起点
作品を、よく見る・つくる
目的
観察・表現・省察を深める
活動・確かめ方・原典を読む

どこを見て、どう受け取ったのか。

よく観察する、表す、他の見方を聞く、つくったものを振り返る。作品と関わる中で、思考や理解を深めます。

仕事につなぐときの問い作品についての観察や説明、制作中の判断がどう変わったか。

Studio Thinking ↗/水戸芸術館の鑑賞教育 ↗

演劇の即興を試す同僚と、その関わり方を見て話し合う同僚。

02組織・リーダーシップ開発

芸術を、組織の学びへ取り入れる。

起点
日常と異なる芸術の体験
目的
自分・他者・組織の見方を探る
活動・確かめ方・原典を読む

普段の言葉や役割では見えないものは何か。

美術、音楽、演劇などを用い、体験や対話から自分・他者・組織の見方を探ります。活動の種類と目的は幅広くあります。

仕事につなぐときの問い気づきや関係の変化が、実際の仕事でどう使われたか。

Darsø ↗/Adler ↗

制作途中の紙の形を見比べ、使える時間や費用の条件も考える女性。

03創造とビジネスの両立

不確かな構想に、育つ余地をつくる。

起点
まだ形にならない構想
目的
創作の余地と現実の条件を整える
活動・確かめ方・原典を読む

まだ形のない考えを、どう育てるか。

創作のための余白と、時間・お金などの現実的な条件を一緒に考えます。Amy Whitakerは、この関係をArt Thinkingとして論じます。

仕事につなぐときの問いすぐに評価できない構想を、何を手がかりに試し続けるか。

Amy Whitaker ↗

日用品を組み替えた作品を前に、つくり手と見る人が、その意味を話す。

04起業・経営教育

既存の常識を、制作から問い直す。

起点
当たり前だと思っていること
目的
常識を問い、予想外のものをつくる
活動・確かめ方・原典を読む

当たり前だと思っていたことを、問い直せるか。

BureauとTectinの方法では、作品をつくり、批評し、展示する過程に六つの実践を組み込み、既存の常識を問いながら予想外のものをつくります。

仕事につなぐときの問い作品をつくる過程で、どの前提や自分の役割を捉え直したか。

Art Thinking Network ↗

教師と生徒が、生活に関わる絵や素材を使い、一緒にコラージュをつくる。

05学校教育・学習環境

芸術から、授業のつくり方を考える。

起点
学ぶ人の生活と経験
目的
芸術や創造性を、学びに結ぶ
活動・確かめ方・原典を読む

学ぶ人の生活と、学びをどう結ぶか。

スペインのAcasoとMegíasは、芸術や創造性を授業の進め方に取り入れることを提案します。芸術を手がかりに、何をどう学ぶ授業にするかを問い直します。

仕事につなぐときの問い学ぶ人が、知識を自分の経験や問いとどう結びつけたか。

María Acaso/Clara Megías ↗

日本でも、複数の入口から広がっている。鑑賞・経営・企業研修・学校教育のつながりを見る

美術館で作品を見て他者と話す鑑賞教育。美意識や直観を経営判断へ持ち込む議論。描く・つくる企業研修。自分の関心から問いを育てる学校教育。それぞれの目的と活動をたどると、「アート思考」という名称だけでは見えなかった違いが分かります。

水戸芸術館 ↗/山口周 ↗/増村岳史 ↗/末永幸歩 ↗

国内と海外を、並べてたどる

これまでの展開と、その文脈。

気になる時期を開くと、国内と海外の取り組みを並べて読めます。

刊行・開催年の順に並べています。掲載順は、直接の影響関係や優劣を表すものではありません。

1998–2007背景となる教育・組織の実践5項目を読む

海外

背景

芸術は、どのような思考を育てるのか。

Elliot W. Eisner『The Arts and the Creation of Mind』

芸術の制作や鑑賞を、複雑で繊細な思考を育てる教育として論じた著作です。何を教え、学びをどう捉えるかを問い直します。美術教育における認知や判断の議論が、周辺の実践を読む背景になります。

Yale University Press/JSTOR ↗

隣接研究

芸術家と企業が出会うと、何を学べるか。

Lotte Darsø『Artful Creation』

芸術家が企業の活動に関わる Arts-in-Business を調べた著作です。チームづくりやリーダー育成などの活動と、組織変革の過程へ芸術を組み込む実践を整理しています。現在のアート思考に隣接する、芸術と組織の接点を読む資料です。

Aarhus University・研究成果情報 ↗

隣接研究

芸術を、経営やリーダーシップにどう迎えるか。

Nancy J. Adler「The Arts & Leadership」

社会・経済・技術の変化を背景に、企業が芸術家や芸術的な過程を経営とリーダーシップへ取り入れる理由を検討した論考です。個人の発想法だけでなく、組織をどう営むかという文脈から、芸術との関わりを考える流れに位置づけられます。

Academy of Management Learning & Education ↗

隣接研究

美術の授業では、何を考える習慣を育てているか。

Hetland ほか『Studio Thinking』

美術を専門とする高校の授業を調べ、観察、省察、探究など八つの思考習慣と、授業を支える活動の構成を整理しました。美術教育で何を教え、何が学ばれているかを語り、授業や評価を考える枠組みです。

Harvard Project Zero ↗

国内

背景

作品を見て、自分の受け取り方を確かめる。

水戸芸術館ほか「なぜ、これがアートなの?」

1998〜1999年に水戸芸術館で開かれた三館共同企画。作品を直接見て感じ、他者と話す経験を重視しました。知識を手がかりにする鑑賞に加え、自分の感じ方や考え方をたどる美術館・学校教育の文脈があります。

水戸芸術館・展覧会公式記録 ↗
2011–2016組織での活用と、創造を支える方法3項目を読む

海外

実践方法

想定しなかったものを、制作と展示から生み出す。

Sylvain Bureau/Pierre Tectin「Improbable」

起業研究者と芸術家が2008年に出会い、2011年に最初のワークショップを開催しました。制作・対話・展示を通して前提を問い、未知のものをつくる方法へ発展しています。公式説明も、Art Thinkingという語はこの実践以前からあったとしています。

Art Thinking Network・方法と歴史 ↗

隣接研究

芸術との活動を、組織の価値づくりにつなぐ。

Giovanni Schiuma『The Value of Arts for Business』

企業が芸術を支援する関係に加え、芸術を用いた活動が企業に何をもたらすかを扱う著作です。活動の価値を捉え、便益を評価し、戦略や日々の業務と結びつける枠組みを提示しています。芸術と組織の活動を設計・評価するための枠組みとして読めます。

Cambridge University Press ↗

書籍

時間や予算の制約の中に、探索の余地をつくる。

Amy Whitaker『Art Thinking』

芸術の考え方とビジネスの道具を組み合わせ、結末がまだ分からない探索のための時間や余地を守ることを提案しました。成果を求められる仕事の中で、創造とリスクをどう扱うかが中心です。同じ名称でも、特定のワークショップ手順とは区別して読めます。

Williams College・書籍紹介 ↗

国内

この期間の国内・海外の掲載項目は、確認した原典に応じて補っていきます。

2017–2020教育・ビジネスへ広がる、異なる入口6項目を読む

海外

書籍

芸術を、授業の内容から教え方そのものへ広げる。

María Acaso/Clara Megías『Art Thinking』

スペインの教育の文脈から、芸術や創造性を授業の進め方に取り入れることを提案した著作です。学ぶ人が授業と自分の生活を結び直すことを重視します。ビジネスの発想法と同じ名称を使いながら、教育のあり方を変える問いを中心に置いています。

Ediciones Paidós・出版社紹介 ↗

国内

書籍

経営の判断に、美意識を位置づける。

山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』

複雑な経営判断や、自分の価値基準を持つことを背景に、アート・サイエンス・クラフトの関係を論じた書籍です。美意識や直観を、経営の判断にどう位置づけるかという問いを、ビジネス読者に届けています。

光文社新書・刊行記録と本文公開 ↗

実践方法

鑑賞とデッサンから、見方や発想を探る。

増村岳史『ビジネスの限界はアートで超えろ!』

ビジネスとアートの関係を整理し、鑑賞やデッサンを通して思考を見直す実践へつなげた書籍です。作品を見ることと自ら描くことを入口に、感性やものの見方を仕事へ取り入れる提案です。

ディスカヴァー・トゥエンティワン・書誌と目次 ↗

書籍

現代アートから、問いと社会との関係を考える。

秋元雄史『アート思考』

美術館・アートプロジェクトの実践を背景に、アーティストの思考と行動を、ビジネスや人々の幸福に結びつけて論じます。作品の鑑賞だけでなく、アートとテクノロジー、資本主義、イノベーションとの関係を考えるための位置づけです。

プレジデント社・書誌と内容紹介 ↗

実践方法

自分の関心から、新しい価値の可能性を探る。

若宮和男『ハウ・トゥ アート・シンキング』

自分を起点に事業や人生を考える実践書です。アートの価値、身体性、制約、予期しない出来事などを題材に、自分の関心や違いから、新しい価値の可能性を探る道筋を提案しています。

実業之日本社・書誌と内容紹介 ↗

書籍

美術教育から、自分の問いと見方を育てる。

末永幸歩『13歳からのアート思考』

中高生への美術授業を背景に、六つの作品とのやりとりから、自分なりの見方や問いを育てる考え方を紹介しています。知識や制作技術の習得に加え、興味・好奇心・疑問から探究することを重視する教育の文脈です。

ダイヤモンド社・書誌、目次、著者紹介 ↗
2023–2026概念・実践・効果を確かめ直す5項目を読む

海外

直接研究

研究開発の初期段階で、問いと意味を捉え直す。

Peter Robbins/Berit Sandberg「Art Thinking: Amplifying the ‘R’ in R&D」

新しい事業の出発点となる研究開発を、芸術実践から考え直す概念論考です。アート思考を複数の人が意味を捉え直す営みとして位置づけ、前提を問い直す学習と経営・人材開発の支援を論じています。導入効果を比較した実験ではありません。

Journal of Innovation Management ↗

隣接研究

蓄積された学びの報告を、まとめて見直す。

Berit Sandberg「Outcomes of Art-Based Leadership Development」

芸術を用いたリーダーシップ開発の31実証研究をまとめ、省察や認知・感情・対人面の学びを整理しています。個人の学びと組織全体・長期の変化を分けて読み、どの成果まで確認されているかを捉える段階です。

Behavioral Sciences ↗

直接研究

実践を続ける中で、教える側と組織はどう変わるか。

Bureauほか「Challenging Business Schools Through Subversive Performativity」

Improbableをめぐる17年間の記録・資料と学生作品などを用い、教える側の役割や教育組織への定着を検討しています。単発の活動から、継続する教育実践とその条件へ、問いが広がっています。

British Journal of Management ↗

国内

直接研究

企業が何に取り入れているかを調べる。

柤野ほか「大企業におけるアート思考の実践に関する実態調査」

大企業6社・12名への面接から、事業の初期段階や中長期の企画での実践を報告しています。本人の主体性や、現場からの提案を支える組織文化・マネジメントを、導入の文脈として考える材料になります。

グロービス経営大学院紀要/J-STAGE ↗

直接研究

二つの思考を、理論の違いから捉え直す。

森永泰史「デザイン思考とアート思考の再考」

デザイン思考とアート思考がどのような理論的性格を持つのかを考察した紀要論文です。現象学などの思想を手がかりに、両者の共通点と相違点を検討します。実践の名称だけで同じものとみなさず、どの立場の何を取り入れるか考えるための研究です。

京都産業大学・学術リポジトリ ↗

書籍・公式紹介からは提案された考え方を、研究論文からは調べた対象と結果を読みます。

同じ言葉の、違う使われ方を読む

名称と、実際に行うことをつなぐ。

Art Thinking/アート思考提唱者ごとに、目的と方法を読む。

Whitaker、BureauとTectin、国内の著者など、それぞれの文脈に応じた定義・提案があります。誰が、何のために、どの方法を指しているかを確認します。

Arts-based learning芸術を用いた学習の、広い領域。

美術・音楽・演劇などを用いた学習の広い領域です。その研究はアート思考を考える材料になり、活動と対象の対応を見ながら読めます。

Studio Thinking美術制作の中で育つ思考習慣。

美術制作の授業で育つ思考習慣を捉える枠組みです。観察、構想、表現、省察など、制作中の学びを見ます。

対話を通じた鑑賞同じ作品を見て、解釈を話す。

作品を見て、見つけたことや解釈を他者と話す実践です。制作や起業の方法とは活動が異なり、それぞれの学びを確かめます。

デザイン思考との違いを考えるときは。提唱者・場面・活動をそろえて比べる

デザイン思考との比較でも、提唱者・場面・活動をそろえて読むことが大切です。問いをつくる、試作する、相手の反応から学ぶといった過程を、実際の方法に沿って比べます。

概念の比較を読む:森永泰史(2025) ↗

最初に確かめる一つ

取り入れたい活動を一つ選び、どの仕事で、何の変化を確かめるかを考えます。

取り入れ方を比べる

何をするかで、見る変化も変わる。

自分たちが必要としていることに近いものを見てください。活動は行き来し、組み合わせられます。

活動と、確かめる問いを並べる

鑑賞・対話

同じ作品を見て、話す

確かめる問い

見るところや説明は、変わったか。

制作

素材で、形にする

確かめる問い

どこで手が止まり、問いが生まれたか。

価値の探索

問い・価値の仮説を見直す

確かめる問い

次に、誰と何を試すか。

鑑賞・制作・価値の探索を比べる。活動の違いと、確かめたい変化を見る
作品を見て、話す

同じものから、
違う見方に気づく。

作品のどこを見て、どう受け取ったのかを話します。観察したことと、自分が加えた解釈を分けます。

確かめること他の人の見方を聞いた後、見るところや説明がどう変わったか。

素材を使って、形にする

言葉にしきれない
理解を、見比べる。

線、配置、立体などにして、最初は気づかなかった関係や違和感を探ります。描き直した理由も話します。

確かめること何を形にし、どこで手が止まり、どんな問いが生まれたか。

問い・価値の仮説を見直す

誰に、何を届けるか。
その可能性を探る。

自分たちの関心や、現場で気になったことを形にし、他者や状況から返る応答と見比べます。

確かめること当初の想定がどう変わり、次に誰と何を試そうとしているか。

当社が、仕事への取り入れ方を考えるために整理した比較です。芸術を味わい、表現を探る価値も大切にしながら、仕事に活かす場合の確かめ方を示しています。

気になる問いから、原典へ

研究で、どこまで分かっているか。

アート思考を直接扱う研究と、芸術を用いた隣接研究を分けて読みます。

何を確かめた研究か、三つの観点で読む

考え方と方法

何を目指し、どう取り組むか

提唱者・定義・手順

参加者の学び

どのような学びが見られたか

活動・対象・調べ方

仕事と組織での変化

後日の仕事で、何が変わったか

行動・役立ち・長期の変化

参加者の学びと、仕事での変化は、分けて確かめる。

研究を読むときの、三つの観点。考え方・参加者の学び・仕事での変化を見分ける
考え方と方法

提唱者ごとに目的・定義・手順を読む。概念研究は、その共通点と違いを考える材料になります。

参加者の学び

観察・省察・対人面の変化は、活動や対象を確かめて読む。芸術を用いた隣接研究も手がかりになります。

仕事と組織での変化

具体的な行動、相手への役立ち、長期の成果を追う。企業での実践報告と、因果効果の検証は分けて確かめます。

アート思考を直接扱う研究 · 2023新しい案を考える前に、問いそのものを探る。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
芸術実践を参照し、研究開発の初期段階でのArt Thinkingを整理した概念論考。
報告されたこと
複数の人が現実の意味を捉え直す実践として整理し、前提を問い直す学習と、経営・人材開発の支援を論じています。
読むときの範囲
考え方と組織条件を検討する論考です。導入による成果の差を測った比較実験とは分けて読みます。

仕事で確かめる問い案の選択だけでなく、何を実現する仕事なのかも問い直せるか。

Robbins & Sandberg(2023)
Art Thinking: Amplifying the ‘R’ in R&D

確認した範囲:論文の公開要旨・原典

アート思考を直接扱う研究 · 2024国内企業では、どんな場面で使われているか。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
アート思考を実践する大企業6社・12名への面接調査。
報告されたこと
事業の初期段階や中長期の企画での実践が報告されています。本人の主体性や現場からの提案を支える文化・マネジメントとの関わりが示されています。
読むときの範囲
実践している企業の経験を聞いた調査です。会社一般への代表性や、導入による因果効果は別に確かめる必要があります。

仕事で確かめる問い本人が見つけた問いを、小さく試す時間・権限・相談相手があるか。

柤野ほか(2024)
大企業におけるアート思考の実践に関する実態調査

確認した範囲:公開本文

アート思考を直接扱う研究 · 2025同じ名称の中で、どの考え方を取り入れるか。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
デザイン思考とアート思考の理論的性格を、現象学などの思想との関係から考察した概念研究。
報告されたこと
両者の理論的な共通点と相違点を検討し、アート思考には一部、ポスト構造主義的な思想との関係もあると論じています。
読むときの範囲
公開要旨・書誌で確認した範囲です。理論的位置づけを考える研究で、企業導入の成果を測った比較実験ではありません。

仕事で確かめる問い取り入れたい方法は、何を問い、何を変えようとする立場なのか。

森永泰史(2025)
デザイン思考とアート思考の再考

確認した範囲:大学リポジトリの公開要旨・書誌 · 公表 2025.03.28

芸術を用いた隣接研究 · 2024どのような学びが報告されているか。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
2008〜2023年の31実証研究をまとめた、芸術ベースのリーダーシップ開発の質的メタサマリー。
報告されたこと
省察、認知・感情・対人面の学びについて、有望な報告を整理しています。
読むときの範囲
中心は個人の発達です。組織全体や長期の変化を扱う根拠は限られ、Art Thinking固有の効果量を示す研究とは区別します。

仕事で確かめる問い研修で気づいたことが、後日のどの仕事で使われたかを確かめるか。

Sandberg(2024)
Outcomes of Art-Based Leadership Development: A Qualitative Metasummary

確認した範囲:公開論文・要旨

芸術を用いた隣接研究 · 2022満足したことと、身についたことをどう確かめるか。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
即興演劇と視覚芸術を用いた二つの定量的研究。活動の前後の技能と、満足度・有用性の評価を比較。
報告されたこと
高い満足度や実務に役立つという評価が、期待した技能の変化にそのまま対応しない結果が報告されています。
読むときの範囲
小規模な研究です。参加者の受け止め方と技能を分けて評価する材料として読みます。

仕事で確かめる問い参加直後の感想に加え、後日の具体的な対応を何で確かめるか。

Sandberg, Stasewitsch & Prümper(2022)
Mind the Gap: Workshop Satisfaction and Skills Development in Art-Based Learning

確認した範囲:公開要旨・原典

芸術を用いた隣接研究 · 2026参加者の仕事とのつながりを、どうつくるか。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
二つの芸術ベース管理教育プログラムを、35件超の面接と観察から検討した質的研究。
報告されたこと
参加者が自分の仕事との関連を見いだしにくいことが、活動から距離を置くことに関わると解釈しています。具体的な実践を共通の話題にする意味を論じています。
読むときの範囲
公開要旨で確認できた範囲を紹介しています。参加を改善する方法の介入効果を測った比較ではありません。

仕事で確かめる問いこの活動のどの経験を、参加者のどの仕事へ持ち帰るのか。

Blonski & Duchamp(2026)
Practice Over Creativity: A Common Ground Between Art and Management Revealed by Disengagement in Arts-Based Learning in Management Education

確認した範囲:公開要旨 · 公表 2026.03.22

アート思考を直接扱う研究 · 2026一度の活動を、続けられる教育へ育てるには。対象・結果・使いどころを読む
何を調べたか
Art Thinking系統のImprobableセミナーについて、17年間の記録・資料と学生作品90点などを分析。
報告されたこと
教える側の役割の変化と、教育組織の中で芸術ベースの方法を継続・定着させる過程を検討しています。
読むときの範囲
主な対象は教える側と教育組織です。受講者を17年間追跡した効果研究ではありません。

仕事で確かめる問い次の担当者も続けられる手順・支援・判断の機会があるか。

Bureauほか(2026)
Challenging Business Schools Through Subversive Performativity: The Potential of Art-based Pedagogies

確認した範囲:公開本文 · 公表 2026.06.08

今回の確認範囲を読む。対象とした資料と、読み取れる範囲

日本語・英語の公開論文・要旨と、著者・美術館・大学・出版社の公式資料を確認しています。年表は日本・北米・欧州の主要文献と実践を中心に、スペイン語の出版社紹介も参照した選択的な見取り図です。世界各地域の実践は、確認できた原典に応じて補います。

今回確認した研究では、活動の目的や測っている変化はさまざまです。企業での長期的・因果的効果について、9月の整理を変えるArt Thinking直接研究は今回の探索範囲では確認できませんでした。

自分の仕事へつなぐ

感想から、その後の一件まで。

取り入れる目的に合わせて、次の三つを比べます。問いや見方を変えること自体を目標にせず、確かめた結果、残したものにも目を向けます。

自社整理|取り組みの前後と、その後の仕事を比べる
  1. 取り組む前
    当初の問い考えていた案

    何を見ていたか。

    気になっている仕事、当初の問い、考えていた案を確かめます。

  2. 取り組んだ後
    つくった形返った応答

    何が見えてきたか。

    つくった形、他者の応答、変わった問い、残った見方を比べます。

  3. 次の仕事で
    実際の対応相手の反応

    何を試し、どうなったか。

    実際の対応、相手に役立ったこと、負担、次に見直す点を確かめます。

気づきや反応を、次の問い・試し方へ戻す。

例|新しいサービスを考える

「速く受け取れる」から、受け取った後の使い道へ。

例|食品の定期便を、使う人の暮らしから考える

当初の案

配送を速くする

受け取るまでの時間に目を向ける。

見えてきた使い方

家族が違う時間に食べる

模型や対話から、食卓までを見る。

次に試す価値の仮説

一食ずつ使いやすくする

小分けの案を少量で試す。

使った後に見ること誰が、どう使ったか準備・片づけの負担次に変える点

この例を、もう少し詳しく読む。形と応答から、価値の仮説が変わるまで

食品の定期便を企画する人が、開封後に食卓へ並ぶまでを絵と紙の模型にします。相手と見比べるうちに、一食分ずつ分けて保存していることが気になりました。理由を聞き、「家族が違う時間に食べる」という使い方を知ります。

最初に考えていた配送の速さに加え、「それぞれが食べたいときに使える」という価値の仮説が生まれます。次は、小分けの案を少量で試し、誰がどう使い、準備や片づけの負担がどう変わるかを確かめます。

形や応答から、自分たちが提供しようとしていた価値も見直す。

この文脈の中で、当社が取り組むこと。見方・問い・価値の仮説を、現実の仕事で確かめる

当社は、現実を未完成の形にし、その形や他者・状況との往復から、見方・問い・価値の仮説をつくり直す実践としてアート思考を整理しています。本人が使える仕事と、相手への新しい役立ち方をつなぐ実践提案です。原典の立場をそれぞれ尊重しながら、現場で何を試し、何が起きたかを確かめるために整理しています。

まず、自分の仕事で試したい

気になる仕事を一件選び、当たり前だと思っている前提を一つ変えて、別の案を絵や短い言葉にしてみます。相手の反応を聞き、新しい役立ち方と、次に確かめたいことを探ります。

研修の申込みや、このページへの入力は不要です。状況を整理したいときは、実践室を使えます。

近い仕事の場面から、次に試すことを考える ↗

職場の仲間と取り組みたい

顧客や現場から新しい事業の打ち手を考えるなら、前提を問い、複数の案を比べ、職場で試した反応を持ち寄る研修案を出発点にできます。

事業リーダー候補向けの例です。鑑賞や学校教育など、すべての目的に共通する研修ではありません。案を採用するまでは、入力中の企画を置き換えません。

「事業の打ち手を育てる」研修案を見る ↗

2026年9月3日の基礎資料

国内外の現在地を、
26ページで読む。

定義、教育・企業実践、効果研究、自社の考え方との関係を整理した資料です。今回のWeb版と照らし合わせて読めます。

確認と更新の記録。

月ごとに研究・公開実践を確認し、読む人の判断に役立つ変化を反映します。確認日と、内容を変えた日は分けて表示します。

国内外の文脈・展開と、現在の研究をつないで読めるように改訂。
  • 教育・組織・起業・創造・授業づくりの五つの文脈を比較し、1998〜2026年の主要文献・実践19項目を国内と海外で並べました。
  • 用語の違い、研究から分かる範囲、当社の実践提案の位置づけを読み分けられるようにしました。
  • 2025年の概念研究を補い、主要7研究を紹介しています。年表・書誌・実践の変化も月次確認の対象に加えました。
研究と実践を継続して確かめるページを公開。
  • 9月3日の26ページ資料を基礎版として案内し、現在の整理と役割を分けました。
  • 主要6研究を、対象・方法・結果・仕事で確かめる問いから読み直せる形にしました。基礎資料に未掲載だった2026年3月・6月公表の2研究を新たに参照しています。
  • 研究の確認日と内容の更新日を分け、月ごとの確認に対応しました。

アート思考の資料一覧へ →

成果につながる方法を、本人が使える仕事へ。リクエスト株式会社の研究と実践

知見を、職場の仕事へ。

この知見を、
自社の仕事で活かすには。

たとえば、こんな仕事の場面からご相談いただけます。

「アート思考の現在地。」の資料名とURLは、相談フォームへ自動で引き継ぎます。気になっている仕事の場面を追記してください。

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